東京大学大学院 新領域創成科学研究科 環境学研究系 自然環境学専攻




自然環境学の理念


自然環境は、陸圏 geosphere、水圏 hydrosphere、大気圏 atmosphere、生物圏 biosphereから構成されます。しかし今や、地球上のどこに行っても、 人為影響のない自然環境は存在しないと言っても過言ではないでしょう。また、人類の環境への影響力は、生物圏の構成員のひとりとするには、あまりに大きなものとなっています。その意味で、現代の自然環境は、上記の4圏に人類manを加えた、5つのプレーヤーからなる系として捉えられるべきでしょう。人類は自然環境に対して、公害や自然破壊などのようなマイナス影響をもたらしてきました。逆に、里山や里海のように、適切な人為があってこそ健全に保たれる、人類と自然の共生により形成された環境もあります。自然資源の持続的利用や、自然環境との共生を図ったサステナブルな社会の形成が問われる今日、自然環境の特性を知ること、人間活動と自然環境のかかわりの履歴を知ることは、我々の未来をデザインする上で、欠くことのできないテーマです。


自然環境学専攻は、陸域環境学コースと海洋環境学コースの2コースを通じ、全球レベルからローカルレベルに至る、様々なスケールにおける自然環境の様態とその変動、自然環境に対する人為の履歴などを、自然と社会の両面から多角的に究明しています。こうした研究活動の一端にたずさわりながら、自然環境と人間活動にかかわる関連諸分野の知見をも幅広く学ぶことにより、持続可能な社会の形成に寄与する。そうした人材を育成することが、私たち自然環境学専攻の目標です。